[新サービス] Amazon Braketにリソース予約の仕組みBraket Directが登場しました #AWSreinvent
ラスベガスでAWSのグローバルカンファレンスre:Inventが開催中ですが、量子コンピュータのサービスであるAmazon Braketでも新サービスが発表されました。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2023/11/amazon-braket-launches-braket-direct/
Amazon Braket
2019年のre:Inventで発表されたAmazon Braketは量子コンピュータを利用するためのサービスで、使った分だけ利用できるAmazonらしいElasticなサービスでした。
さまざまなベンダーが提供する量子コンピュータに対して、Amazon Braketは一貫性のある統一されたインターフェースを提供しています。量子計算のタスクを投入し、その結果を受け取るというバッチ的な仕組みとなっています。量子コンピュータを利用者みんなで共有して利用する仕組みでした。
Braket Direct
今回発表されたのは、「Braket Direct」という量子コンピュータを予約して利用することができる仕組みです。予約をすることで、他の利用者と一緒のキューに入れる必要無しに、すぐに実行することができるようになります。料金は、予約した分の支払いとなります。さらに、量子計算の専門家との相談、そして次世代デバイスへのアーリーアクセスが提供されます。AWSで初めて利用できるようになったIonQ Forteが含まれるようです。
予約はQPU(Quantum Processing Unit)単位で行われます。料金は予約をした分のキャパシティについて支払いが必要です。
Braket DirectはBraketが利用できるすべてのリージョンで利用できるようになっています。 IonQ Forteデバイスは、N.VirginiaリージョンのBraket Directの予約でのみ利用できます。
アクセスしてみた
マネージメントコンソールで、Amazon Braketのページを開いてみたところ、すでにBraket Directのメニュー項目が追加されていました。
またお知らせに、Braket Directの利用開始についてのお知らせが日本語でも掲載されていました。
Braket Directのページでは、エキスパートへの相談予約や、利用可能な各種デバイスが選べるようになっています。
予約作成では、デバイスの選択や、予約名の入力、そして予約について相談を行うためのメールアドレスの入力に加えて、どんなワークロードであるかについての記入が必要となっています。予約を行った際には、30分間の準備セッションが用意されるようです。しかもこのセッションについては無料とのことです。
予約可能なデバイスは、現時点では下記の3種類の選択肢が表示されていました。
- IonQ Aria
- QuEra Aquria
- Rigetti Aspen-M-3
感想
量子コンピュータは、まだ実験的な要素が多い機能だと思っています。得意不得意や制限事項などがたくさんある状況です。エキスパートと相談する機会はたいへん有難いのではないかなと思います。興味がある方は是非試してみてください。